下町生まれの忘備録

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「信長の野望」から考察する話①

さて、今回は天下統一をする上で地政学的にみた日本についてお話ししたいと思います。

 

日本は6852もの島からなる島国であり、国土のうち約73%を山地が占める山国って知ってました?

日本で初めて本格的な地図が作られたのは江戸時代に入ってからで、伊能忠敬という人物が実際に日本中を歩き回って作ったらしいですよ。

 

さて、前置きはこれくらいにして本題に入りたいと思います。戦国時代の戦国大名達の目的は京都にいる天皇・朝廷から「征夷大将軍」の位を貰い、天下統一を果たすことです。これは「信長の野望シリーズ」でも同じことで、プレイヤーは京都の二条御所という拠点を抑え、尚且つ全国の領土の50%以上を治めるか、敵対勢力を全て滅ぼすと自動的にゲームクリアになります。

 

勢力を拡大し、敵対勢力と争う上で戦略的に重要な地域・城というのがどうしても出てきます。なので今回では、僕がプレイした時に各地方で重要な拠点をいくつかご紹介したいと思います。

 

①東北地方:福島県米沢城(伊達・上杉家)

伊達家といえば、独眼竜でお馴染みの伊達政宗が有名ですよね。でも、伊達家って仙台藩だから宮城県じゃないのって思われた方もいると思います。それになんで越後(現在の新潟県)の上杉謙信で有名な上杉家もいるのとも思われるのも不思議ではありません。

元々、伊達家は米沢城を拠点としていた東北の一戦国大名でした。しかし伊達政宗の世代になってからはその才能で領土を拡大していました。その時代は豊臣秀吉織田信長の死後、着々と日本統一を目指し関東の覇王:北条家と小田原城篭城戦の真っ最中でした。この時のエピソードとして、伊達政宗豊臣秀吉に反逆の意思なしを見せつけるために白装束で秀吉の前に参上したという逸話が残っています。その後、日本を手中に収めた秀吉は伊達家を始めとする東北の諸大名を監視する目的で越後の上杉家を米沢に転封させます。この時に米沢にいた伊達家は追い出される形で宮城県仙台城に移ったとされています。

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米沢の位置を見て皆さんはどう思いますか?東北地方に行かれた方は分かると思いますが、東北の主な都市は4つのパターンに分かれると思います。1つ目が日本海側の沿岸部、2つ目が出羽山地と奧羽山脈の間、3つ目が奧羽山脈と北上高地の間、そして4つ目が太平洋側の沿岸部です。東北地方は縦断するよりも横断する方が遥かに時間も労力も掛かります。そして、米沢は4つの縦断するポイントの最終地点とも言える拠点です。また、上下左右に動けることから戦略的に重要な拠点だといえます。

 

続きは次の記事に掲載したいと思います。